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HubSpot無料版でできること|機能と有料版が必要になる場面

HubSpotは無料版でも使える機能が多く、顧客管理だけであれば小規模な運用を始められます。フォームやメール配信、商談管理も利用できます。導入時に見落としやすいのは、問い合わせが入った後やメールを送った後の仕事です。無料版では、その多くを担当者が引き受けます。

これからHubSpotを始める方に向けて、無料版の機能を用途別に紹介します。さとりファクトリでのHubSpot運用経験をもとに、機能の有無だけでは分からない、実務上の制約も併せて取り上げます。

本記事のポイント

  • 無料版は最大2ユーザー、1,000コンタクトまで利用でき、利用期限はありません。
  • CRMだけでなく、フォーム、メール配信、商談管理、問い合わせ対応にも無料機能があります。
  • 無料版で足りるかは、コンタクト数だけでなく、利用人数と自動化したい作業で変わります。

掲載内容は2026年8月16日時点です。HubSpotのプラン内容は変更されることがあるため、導入時には製品・サービスカタログもご確認ください。

HubSpot無料版の利用条件

HubSpotの公式案内によると、無料版は最大2ユーザー、1,000コンタクトまで利用できます。利用期限はなく、クレジットカードの登録も必要ありません。

無料版で利用できる機能は、CRMだけではありません。用途で分けると、次のようになります。

用途 無料版で利用できる主な機能 主な上限・制限
顧客管理 コンタクト、会社、商談、タスク、対応履歴 2ユーザー、1,000コンタクト
マーケティング フォーム、ランディングページ、マーケティングEメール、リスト(セグメント) Eメールは月2,000通。フォームやEメールなどにHubSpotロゴが表示される
営業 Eメールの記録・追跡、ミーティング予約、タスク、商談管理 一部機能は利用回数や作成数に上限がある
問い合わせ対応 共有受信トレイ、チャット、チケット管理 自動割り当てや高度なサポート機能は有料
レポート ダッシュボード、標準レポート カスタムレポートなどの高度な分析は有料
Webコンテンツ Webサイト、ブログ、ランディングページ ページ数やブランド表示に制限がある

HubSpot無料版でできること

無料版は、顧客情報を保存するだけのCRMではありません。見込み客の取得からメール配信、商談管理、問い合わせ対応まで、ひとつの顧客データを使って始められます。

顧客管理:コンタクト、会社、対応履歴をまとめる

個人の情報は「コンタクト」、勤務先は「会社」として登録できます。氏名や連絡先だけでなく、メール、メモ、予定、タスクなどの履歴も顧客情報にひも付けられます。表計算ファイルと各担当者のメールボックスに分かれていた情報を、HubSpotで一緒に確認できます。

ただし、無料版を使えるのは2ユーザーまでです。マーケティング担当者と営業窓口が1人ずつ入れば、それで無料枠を使い切ります。営業担当者が複数いる会社では、誰がHubSpotを更新するのかを決めないと、導入後も別の管理表が残ります。HubSpotを入れたのに表計算ファイルとの二重管理が続くのは、機能が足りないからではなく、更新体制が決まっていない場合です。

フォーム:Webサイトから見込み客を取得する

HubSpotで作ったフォームは、HubSpotのページだけでなく、既存のWebサイトにも設置できます。フォームが送信されるとコンタクトが作成され、入力内容は履歴に残ります。問い合わせ管理用の表へ転記するところから、HubSpotへ移すことができます。

想定と違いやすいのは、送信後の処理です。無料版で自動化できるのは、フォームごとに1アクションです。受付メールの送信に使えば、社内への通知やタスク作成は、担当者が行います。フォームを作れることと、受付後の振り分けまで自動化できることは分けて考える必要があります。

メール配信:対象者を選んで案内を送る

マーケティングEメールは、無料版で月2,000通まで送信できます。リスト(セグメント)を使えば、会社名や業種、フォーム送信などの条件で配信先を分けられます。配信後は、開封やクリックの結果もHubSpotに残ります。

メール配信では、月2,000通という上限より先に、送る相手を選べるデータがあるかを確認します。例えば「関心のある製品」を、あるフォームでは選択式、別のフォームでは自由記述で取得すると、同じ製品に関心がある人を一度に抽出できません。これは有料版へ切り替えても自動的には直らないため、フォームを増やす前に入力方法をそろえます。

無料版ではメールを1回送った後、次の対象者を自動で振り分けられません。クリックした人には次の案内を送り、反応がない人には数日後に別のメールを送るなどの処理は、担当者が配信結果を見て対象者を選び直します。

営業管理:メール、タスク、商談を記録する

営業は、GmailやOutlookから送ったEメールをHubSpotに記録し、開封やクリックを追跡できます。ミーティング予約ページ、タスク、取引の金額や進捗を管理する商談も無料機能に含まれます。

商談を作成し、コンタクトや会社に関連付けておけば、どの問い合わせが商談につながったかを追えます。ただし、営業が商談を作らない、商談ステージを更新しないという状態では、レポートにも正しい結果が出ません。プランを選ぶ前に、営業がいつ、何を更新するのかを決めておく必要があります。

問い合わせ対応:受信トレイとチケットを共有する

チームで利用できる受信トレイにメールやチャットを接続し、問い合わせをひとつの画面で確認できます。問い合わせはチケットとして登録し、未対応、対応中、完了などの状況を管理できます。個人のメールボックスで受けていた問い合わせを、チームで共有するところから始められます。

無料版では、問い合わせの内容に応じて複数の担当者へ自動で振り分けるような運用には制限があります。また、2ユーザーの上限があるため、対応チームの人数が多い場合は無料版だけでは運用できません。

レポート:登録数や営業活動を確認する

無料版でもダッシュボードと標準レポートを利用できます。コンタクトの登録数、営業担当者の活動、商談の進捗など、HubSpotに記録された情報を一覧で確認できます。

無料版のレポートで足りなくなるのは、複数の情報を組み合わせて自社独自の分析をしたい場面です。例えば、流入元や参加した施策別に商談金額を比べるなどの分析では、カスタムレポートが必要になります。それ以前に、流入元や商談の更新が空欄であれば、有料版でも正しくは分析できません。

Webコンテンツ:ページやブログを作成する

HubSpotの無料ツールには、Webサイト、ブログ、ランディングページの作成機能も含まれます。ページを作り、フォームから取得したコンタクトをそのままCRMに登録できることが、HubSpot内で作る利点です。

すでに自社サイトがある場合は、サイト全体をHubSpotへ移す必要はありません。既存サイトにHubSpotのフォームとトラッキングコードを設置し、CRMやメール配信から使い始める方法もあります。無料版で作ったページやフォームにはHubSpotのロゴが表示されるため、公開前に表示も確認します。

無料版の限界と、Starter・Professionalの違い

有料版を検討するときは、使える機能を増やすことより、現在は誰が行っている作業をHubSpotに任せたいのかを先に決めます。StarterとProfessionalでは、自動化できる内容が大きく異なります。

Marketing Hub Starterでは、HubSpotロゴを非表示にできます。フォームごとに最大10アクションのシンプルワークフローも設定でき、受付メール、社内通知、タスク作成など、フォーム送信後の定型処理を続けて実行できます。

メールへの反応によって次の処理を変えるには、Marketing Hub Professionalのワークフローが必要です。数日後に次のメールを送る、条件を満たすコンタクトを営業へ引き継ぐなどの処理を設定できます。キャンペーン管理カスタムレポートもProfessional以上で利用できます。

有料版では、マーケティングEメールや広告の対象にするマーケティングコンタクトの数も料金に影響します。詳しい料金は、以下の記事で紹介しています。

無料版から始めるか、有料版を選ぶか

1〜2人で顧客情報と対応履歴をまとめ、必要なときにフォームやメール配信を使うなら、無料版から始められます。最初に確かめたいのは、機能の有無よりも、社内の誰がHubSpotを使い、どの作業を人が行うかです。

導入時から有料版を検討すべきケースは次のとおりです。

  • 3人以上がHubSpotの画面を使って顧客や商談を更新する
  • フォーム送信後に、受付メール、社内通知、担当者のタスク作成などをまとめて行う
  • 見込み客の反応に合わせて、複数のメールを自動で送る
  • 複数の施策と商談、売上の関係を詳しく分析する

無料版の導入後でも、有料版へ切り替えられます。まだ運用方法が決まっていないのであれば、無料版で顧客データの持ち方と社内の更新体制を固めてから、自動化する作業を選んでも遅くありません。

まとめ

HubSpotの無料版では、顧客管理、フォーム、メール配信、商談管理などを一つの顧客データで始められます。一方、無料版が合うかは機能数では決まりません。実際にHubSpotを使う人数と、フォーム受付後やメール配信後の作業をどこまで自動化するかで判断してください。

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