HubSpotの料金は、Webサイトに表示される月額だけでは決まりません。契約するHubとエディションに加え、利用者のシート数、マーケティングコンタクト数、オンボーディング、追加機能によって総額が変わります。
この記事では、特に検討されることの多いMarketing Hubを中心に、見積もり前に整理しておきたい料金の仕組みとプランの選び方を解説します。掲載内容は2026年8月12日時点です。価格や条件は変更されるため、契約時はHubSpot公式の料金ページで確認してください。
HubSpotの料金を決める5つの要素
最初に確認するのは、次の5点です。
- 契約する製品:Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hub、Data Hubなど
- エディション:無料ツール、Starter、Professional、Enterprise
- シート数:編集や設定を行う利用者の人数
- マーケティングコンタクト数:マーケティングメールや広告の対象にする連絡先の件数
- 初期費用と追加利用:オンボーディング、追加クレジット、アドオンなど
たとえばMarketing Hub Professionalは基本料金に3つのCore Seatと2,000件のマーケティングコンタクトを含みます。利用者や配信対象が増えれば追加費用が発生します。画面に表示された月額だけでなく、自社の人数とコンタクト数を当てはめて比較することが重要です。
無料・Starter・Professional・Enterpriseの違い
| エディション | 向いている状況 | 料金を左右する点 |
|---|---|---|
| 無料ツール | CRM、フォーム、メールなどを小規模に試したい | 無料。利用者数や機能に上限がある |
| Starter | HubSpotロゴを外し、基本的な運用とサポートを利用したい | 原則としてシート単位。Marketing Hubはマーケティングコンタクト数も確認する |
| Professional | 本格的な自動化、キャンペーン管理、分析を行いたい | 基本料金、追加シート、コンタクト、必須オンボーディング |
| Enterprise | 複数部門の権限管理や高度な分析・統制が必要 | 基本料金、追加シート、コンタクト、必須オンボーディング |
無料ツールは、操作感を確認するには有効です。ただし、本番運用で必要になる自動化、レポート、権限管理まで無料で賄えるとは限りません。無料か有料かではなく、実際に行いたい業務を先に決めて選びます。
Starterが合うケース
少人数でCRMやフォーム、メール配信を始め、複雑なワークフローや高度な分析をまだ必要としない場合です。まず運用ルールを固めたい企業にも向いています。
Professionalが必要になる境界
複数段階のナーチャリング、リードスコアリング、キャンペーン単位の管理、部門で共有するレポートなどを継続運用する場合です。「メールを送れるか」ではなく、「条件に応じた処理を自動化し、成果を追えるか」が境界になります。
Enterpriseを検討するケース
複数ブランドや複数部門を分けて管理する、高度な権限や承認が必要、カスタムオブジェクトや詳細な収益貢献分析を使う、といった要件がある場合です。単にコンタクト数が多いという理由だけでEnterpriseを選ぶのではなく、Professionalとの差分機能が必要かを確認します。
Marketing Hubはコンタクト数で料金が変わる
Marketing Hubでは、CRMに保存した全連絡先ではなく、「マーケティングコンタクト」に設定した連絡先が料金計算の対象です。マーケティングコンタクトにはメールや広告を配信でき、非マーケティングコンタクトはCRMに保存してもマーケティング施策の対象にはできません。
公式料金ページでは、Starterに1,000件、Professionalに2,000件、Enterpriseに10,000件のマーケティングコンタクトが含まれます。契約したコンタクトティアは更新時まで下げられないため、顧客データをすべてマーケティングコンタクトにする運用は避けます。配信対象の判定ルールと、非マーケティングコンタクトへ戻す手順を導入前に決めておくと、不要な増額を防げます。
シート数と権限は別に考える
シートは利用できる機能の範囲を決め、権限はその利用者が閲覧・編集・削除できるデータを決めます。閲覧だけの関係者にはView-only Seatを使えるため、関係者全員へ有料シートを割り当てる必要はありません。
見積もりでは「HubSpotを見る人数」ではなく、「設定や編集を行う人数」「営業機能・サービス機能を使う人数」「閲覧だけの人数」に分けます。組織図だけで数えると、必要以上のシートを購入しやすくなります。
月額以外に確認する費用
- オンボーディング:Marketing Hub ProfessionalとEnterpriseでは必須です
- 追加シート:含まれるCore Seatを超える利用者分
- 追加コンタクト:契約ティアを超えるマーケティングコンタクト分
- HubSpot Credits:AI機能などで付与分を超えて利用する場合
- 導入・運用支援:データ移行、初期設計、他システム連携、運用代行を外部へ依頼する場合
ProfessionalやEnterpriseでは、ソフトウェア利用料だけでなく、初期設計に必要な社内工数も見積もります。プロパティ、ライフサイクルステージ、権限、ワークフローを決めないまま導入すると、契約後に作り直しが発生します。
プランを決める前の5つの質問
- HubSpotで解決したい業務は、マーケティング、営業、顧客対応、Web運営のどれか
- 自動化したい処理は何か。Starterの機能で足りるか
- マーケティング施策の対象にするコンタクトは何件か
- 設定・編集する利用者と、閲覧だけの利用者はそれぞれ何人か
- CRMや既存MAから、どのデータをどの状態で移行するか
この5点を整理してから公式の料金計算や見積もりへ進むと、プラン名だけを比較するより現実的な総額を把握できます。
HubSpot導入で迷いやすいのは料金より初期設計
必要な機能が明確なら、エディションは比較できます。一方で、コンタクトの管理方法、営業への引き渡し条件、既存データの移行範囲が決まっていないと、適切なプランとシート数は算出できません。
さとりファクトリでは、HubSpotの導入前整理から初期設計、運用開始後の改善まで支援しています。製品を売る立場ではなく、現在の業務とデータを基準に、標準機能でどこまで実現するかを一緒に整理します。
HubSpotのプランと導入範囲を整理したい方へ
HubSpot導入支援の内容を見るまとめ
HubSpotの料金は、契約するHubとエディションだけでなく、シート、マーケティングコンタクト、オンボーディング、追加利用で決まります。まず「使いたい機能」「配信対象の件数」「編集する人数」を整理し、公式ページで自社条件の見積もりを確認してください。
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