Marketing

B2Bマーケターが注目すべき5つの潮流(2025年7月)

2025年のマーケティング戦略を設計する上で、Forresterが発信している最新インサイトは大きなヒントになります。

そこで本記事では、特に注目すべき5つのトレンドとその根拠をもとに、マーケターが押さえておくべき視点を整理していきたいと思います。

1. パフォーマンス偏重からの脱却 〜ブランドプレファレンス再評価の波〜

Forresterの調査によると、B2Bバイヤーの41%が「購入の最初の時点で1社に決めている」、92%は「すでに検討候補リストを持っている」と回答。つまり、パフォーマンスマーケティング(短期のCV最適化)だけでは間に合わず、検討前の段階からブランド好意を醸成する必要があります。

また、広告環境の変化により、Facebookなどでのリード獲得単価が大幅に上昇。単一チャネル依存から脱却し、オフライン施策との統合や中長期的なプレファレンスマーケティングの強化が求められています。

2. AIと共創する顧客体験設計へ

Cvent CONNECT 2025で紹介された「CventIQ」は、AIを使ってイベント参加者の関心を解析し、次の最適なアクションを提案。これにより、エンゲージメントと生産性を同時に向上させています。

AIは単なる自動化ツールから「意思決定支援パートナー」へと進化。79%のマーケターが「パーソナライズド体験の提供」を優先事項と回答しており、リアルタイム解析と人の判断力を融合させた新しいCX(カスタマーエクスペリエンス)が重要になっています。

3. 顧客成功(Customer Success)は“今”が勝負

ForresterのShari Srebnick氏は、「カスタマーサクセスは“後で考える”ものではない。“今”から始めるべきだ」と語ります。予測型サクセスとは、顧客が不満を表明する前に問題を検知し、即時対応するプロアクティブな姿勢のこと。

これにより、CSはもはや「サポート部門」ではなく、LTV最大化の中核としてマーケティング・セールスと並列の戦略機能へとシフトしています。

4. グローバルと地域の二律背反を超える:APAC戦略の最適化

アジア太平洋地域(APAC)では、バイヤーの重視ポイントが「ブランドバリュー」ではなく「成果の確実性」や「信頼性」に移行しています。

Forresterの地域別調査では、米欧とは異なり、APACでは成功事例やROIを重視する傾向が顕著。グローバル一律戦略では通用せず、現地の価値観や意思決定プロセスに即したマーケティングが求められます。

5. 信頼が資産に:ゼロパーティデータの重要性

GDPRやCCPAなどの規制対応に加え、消費者の66%が「自分のデータがどう使われるか不安」と回答しています。Forresterはこれを「ブランドに対する信頼が競争優位の前提条件になった」と指摘。

その解決策として注目されているのが「ゼロパーティデータ」——顧客が自発的に共有する情報(好み、意図、希望)です。対価として価値(例:無料配送、特典)を提供し、相互の信頼関係を築くことが中長期の顧客ロイヤルティに直結します。

まとめ:マーケティングの“原点回帰と進化”が交差する時代へ

今後のB2Bマーケティングは、短期成果の追求に加え、顧客理解・信頼構築・体験価値の向上という「原点回帰的な視座」と、AIや地域特化といった「進化する実装力」の両輪が必要です。

単に広告費を投じるのではなく、どうすれば“選ばれるブランド”になれるか。Forresterの示唆をもとに、改めて戦略設計を見直すタイミングが来ています。

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