今回は、少し特殊な例かもしれませんが、Outlookで会議招待を受け取れない事象を解消した件をご紹介します。
解消した話シリーズ>
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前提と事象
前提
- 組織でExchange Onlineを利用中
- 特定のユーザはメールボックスに対する代理人を設定している(委任している)
事象
- あるユーザのみ、相手からの会議招待をメールで受け取れず、スケジュールに直接登録される
原因
代理人ユーザに関する設定ミスが原因でした。

Exchange(Outlook)の「代理人」とは?
代理人とは、Exchange(Outlook)環境において他のユーザーの代わりにメールや予定表などを管理できるようにする機能です。たとえば、秘書が上司の予定を管理したり、メールを送受信したりする場合に使われます。
特にAdmin権限が無くても、ユーザーごとに他のユーザーを「代理人」として追加できます。代理人には、メール、予定表、タスク、連絡先などへのアクセス権を個別に設定できます。
代理人ができること
- 予定表の管理
- 会議のスケジュール設定、出席依頼の送受信、予定の変更などが可能。
- メールの管理
- メールの確認、返信、削除、フォルダーの整理などができる。
アクセス権のレベル
- 閲覧のみ:予定表の空き時間だけ見える。
- 編集可能:予定の作成・変更ができる。
- 代理送信:他人の名前でメールを送信できる(「〇〇の代理で送信」などと表示される)。
解決方法
代理人ユーザの設定を変更することで解決できます。
なお、この操作は個人のメールボックスからしか設定できないため、該当ユーザに操作してもらうか、もしくは、(ユーザの許可を得たうえで)管理者ユーザへメールボックスへの全権委任を実施したうえで該当ユーザのメールボックスにアクセスし、その中の設定から実施する必要があります。
今回はブラウザからアクセスする「Outlook on web」での設定方法で解説します。
① 右上の設定マークを選択

② [予定表] → [共有予定表] → プルダウンから[予定表(もしくはcalendar)] → [共有]

③ 代理人の右側にあるボックスより[代理人と自分の両方]を選択し、保存する

参考:Outlook で編集または委任のアクセス許可を持つ予定表を共有してアクセスする|Microsoftサポート
以上で完了です。
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